RPOWがどれほど使えるものなのか、疑問に思っている。一般的に言って、私が思いつくプルーフ・オブ・ワークの実用的な使い道はどれも、プルーフ・オブ・ワークが蓄えられたり、移せたり、再利用できたりすれば台無しになる。蓄えられ、移せて、再利用できるようになったら、すでにデジタル現金の仕組みが押さえている使い道に限られてしまうんじゃないか?
そもそも、私の知る限り、デジタル現金の実装は一つもない。私はRPOWを、ほかのやり方ならデジタル現金を使うはずのいくつかの使い道で使えるかもしれない、一種の「おもちゃのお金」だと考えている。暗号で守られたオンラインのゲーム、カードやサイコロで遊ぶためのコードを少し持っていて、それを直して、RPOWを賭けのチップにして賭けられるようにするつもりだ。
RPOWのもう一つの考え方として、ニック・サボの「ビットゴールド」の考えの実装、というものもある。ビットでできているが、金のような商品の希少さと、確かめられる高価さを持つ。もちろん、金の魅力や美しさはない。「ビットの銅」と考えたほうがいいかもしれない。
レイ・ディリンジャーなぜこの仕組みは、必要になる前にプルーフ・オブ・ワークを作っておき、求めに応じて配るだけの「POWサーバー」を生まないんだろう? あるいは、自分でサーバーを動かすのが面倒な人にPOWを売る会社を生まないんだろう? そして、そういう装置やサービスは、POWを実時間の負荷分散や通信量の制御などに使うことを台無しにしてしまわないだろうか?
そういうことは起こりうるが、必ずしも悪いことではない。結局のところ、人々がRPOWをお金で売り買いするところまで行けば、RPOWは電子現金の代わりになりうる。一番の問題は、人々が買いたくなるほど説得力のある使い道があるかどうかだ。
ハル・フィニー