ビットコイン・インスティテュート

Moderation experiment almost over; "put up or shut up" — ジョン・ギルモア​(1997年2月)

選別の実験で、サンディはつまずいた。ミスター・ネメシスが、サンディの勤め先についての名誉毀損の文句しか含まない投稿を送ってきたときだ。彼は、発表していた「どちらかのリストに載せる」という方針に従えなくなるとは予想していなかった。そうすれば、法的な責任を負うことになるからだ(彼の考えでは。彼は弁護士で、私はそうではない)。彼の歯車は詰まり、機械全体が数日止まった。

サンディは、もともとの1か月の実験の終わり(2月19日)まで選別を続けることに同意した。それはよかった。というのも、「サイファーパンクの共同体」は、この10日のうちに、泣き言ばかり言っていないで、尻を上げたほうがいい。さもないと、もう存在しなくなる。

私は、もうサイファーパンクのメーリングリストを預かる気はない、という結論に達した。この決断に私を至らせたのは、本物のろくでなしたちではない。メーリングリストの大部分の人たちの反応だ。物事を良くしようとするたびに向けられる、疑い、罵倒、批判。自分の時間や資金やマシンの一部を差し出して手伝おうと申し出る人は、ほとんど見かけなかった。提案のほとんどは、ほかの人が実行するための助言だった。

            サンディとジョンが本当にメーリングリストの参加者の意見を
聞くことに関心があったのなら、最終的にはこのやり方が勝っていたはずだ。

リバタリアンでアナーキストだとされる人々の集まりが、
自分たちの問題には検閲が正しい解決だと決めたのだ。

						私は、
サイファーパンクの*名*が、選別された/検閲されたリストと結びつかないほうが
いい。(ちなみに、サンディにもジョンにも侮辱するつもりはない……ただ、
やり方を誤ったと思うだけだ。

言論の自由を唱えるなら、まず自分の欲と、自分の権力への欲求に
向き合うことを覚えるよう、強く勧める。

それを望む人のために、誰かが、やりたいだけのあいだリストを選別すればいい。
承認されたメッセージには「X-sandy-approved」のヘッダーが付く。

……大多数は、いまだに 'Sender:
owner-cypherpunks@toad.com' として送り出されている(それに、最初の投稿で
指摘した 'Received' の連鎖も)。私に言わせれば、最低のリスト管理だ。

    どう見ても、言論の自由のリストでの検閲は
通用しないし、そうでないと思うなら、私たちは物笑いの種になる。

これで、こうした投稿者の一人ひとりが、「正しく」やる機会を得る。自分の時間と自分の資源でだ。

メーリングリストのかなりの部分は、「言論の自由」とは、誰もがいつでもほかの全員の話を聞かなければならないことだと考えているようだ。言論の自由のある社会では、焦点を絞った、話題に沿った会話はありえない、と。私は逆だと言いたい。言論の自由の一部は、誰に話し、誰の話を聞くかを選ぶ自由だ。これは暗号がすることの一部でもある。誰が私たちの言葉を受け取れるかを私たちが決められ、受け取る側が話し手が誰かを確かめられる。

言論の自由とは、話したい人のために、ほかの誰かが設けて維持する話す場が、すでにあることを求める、という誤解もあるようだ。話す場を設けた人が、それが意図した目的に使われていないと判断したら、その人は検閲者で、会話のあらゆる可能性を止めている、というわけだ。サイバースペースには話す場がほかに何百万もあり、現実の空間にはさらに何百万もあり、知っている場がどれも気に入らなければ、自分でもっと作れることを忘れたのか? ザッパの言葉を借りれば、君たちは検閲に尻を噛みつかれても、それが検閲だと分からないだろう。自分の言っていることがその場にとって面白くないので、その場から外されているだけなのに、検閲されていると思っている。

ともかく、私はもう、すべてにうんざりした。majordomoのお守りをしたり、アメリカの議会の全員をリストに購読させようとする企てを突き止めたり、リストを扱う七十か八十の「明らかに正しいやり方」を論じたりするより、自分の暗号の仕事を片づけることにずっと集中したい。

これは、サイファーパンクの共同体への「やるか、黙るか」だ。

メーリングリストの住人のみなさんが、2月20日までに、自分たちでリストの新しい家を築く力を注ぐ(そして、ボランティアの望むやり方で運営する)か、2月20日にリストがなくなるかだ。

もともとの実験の終わりまでの次の10日間の、選別付きの議論で、共同体は、実験が終わったあとにリストを預かるつもりがあるかどうか、どこに預けるつもりかを議論する機会を得る。リストを潰そうとしてきたつきまとう者たち(ディミトリなど)が総出で、新しい家を見つける過程を乱そうとするだろうと思う。選別のないリストで、その方向に進むのはとても難しいだろう。Cypherpunks-uneditedの読者も、試してくれてかまわない。

サンディは、実験の残りの期間、選別の基準を変えると伝えてきた。彼の考えで、私も認めた。基準は次のとおりだ。

*  リストの話題は:
	暗号
	cypherpunks@toad.com の代わりを設けること
*  話題に沿った、合法な投稿はリストに載せる。
*  法的な責任のわずかな気配でもある投稿は(サンディの判断で)
   黙って無視する。
*  合法だが話題から外れた投稿は cypherpunks-flames に送る。

サンディは、この基準を、たまっている分(約140通)にさかのぼって当てはめる。つまり、選別への最近の批判のほとんど(リストのために何かをしようと申し出るものでないもの)は、そのまま罵倒のリストに行く。気に入らないなら、自分のリストを始めることを勧める。早めに。

私にとって悲しいのは、共同体が力を合わせようとする気持ちが、私がリストから離れたほうがいいと感じるところまで落ちてしまったことだ。共同体のほかの人たちが、もっとうまくいく代わりの場を、一つか、いくつか作ることを願っている。

ジョン・ギルモア

原典の外部ソース

https://mailing-list-archive.cryptoanarchy.wiki/archive/1997/02/1778433fa60ddc4dc1aed154f50426ba6b273cbedb933717cdb8f56ee332252b/
1997年2月11日(火)03:54:36 PST(11:54:36 UTC)の投稿。字下げした部分は、メーリングリストの参加者の投稿からの引用。