ダスティン・トランメルからサトシへ:IP アドレスとルーレットの比喩 (2009-01-13)

On Tue, 2009-01-13 at 15:39 +0800, Satoshi Nakamoto wrote:

サトシ・ナカモトのメール(2009年1月13日 01:55 UTC)

いいな、いつだったか Usenet 上で同じようなグループを探したことが あったが、ぴったり合うものは見つからなかった。Google Groups の方が 投稿しやすいのは間違いないだろう。

そう、あのグループは完全にオープンで、投稿に加入は不要だ(実は、 加入の方は意図的に難しくしていたと思う)。proof-hashes@googlegroups.com にメールを送れば、その本文がそのままグループに投稿される。

Usenet や Google Group が補助的な防御として使える状況もある。 ビットコインはネットワーク全体の CPU 性能が小さい初期段階が一番 脆弱だ。もっとも、規模が小さければ攻撃する動機も小さいので、その分は 相殺される。最も簡単な解、つまりただ成長してこの段階を抜けるという 解で済むことを願っている。それでだめなら、本当に必要になったときに 備えて Google Group が役に立つ筋道もある。

うむ、たとえばクライアントから 1 万ブロックごとに現行のブロックチェーン 全体を投稿させて、現時点の勝ち残った proof-of-work チェーンを ときどき記録に残しておく、というのは思いついた。

確かにこちらと関心が近いな。

そのとおりだ。

90 年代にはもっと多くの人が興味を持っていたと思う。だが、信頼された 第三者ベースのシステム(Digicash など)が 10 年以上にわたって失敗 続きだったあと、彼らはもう望みがないと見ている。今回は私の知る限り 初めて非信頼ベースのシステムを試みている、というところに彼らが 気付いてくれることを願う。

うむ、それこそがこちらの目を引いた最大の特徴だった。本当の難所は、 人々に実際にビットコインを評価させ、通貨になるまで持っていくことに なるだろう。現状ではただのビットの集まりにすぎない……

これらはすべて 0.1.3 で修正済みだ。IP を教えてくれれば、コインを いくらか送る。

今のところ 24.28.79.95 だが、動的なので変わるかもしれない。 ただ、このアドレスは結構長く使えているので、こちらの DHCP クライアントが 更新に成功してアドレスを失わずに済んでいるといいのだが。ときどき 変わるが、当面はこのアドレスで大丈夫だと思う。

これは「車が 2 倍速ければ必ず勝つ」というレースとは違う。 1 マイクロ秒以下で済む SHA-256 計算で、それぞれの試行は独立に成功確率を 持つ。あるコンピューターがハッシュ衝突を見つける確率は、その CPU 性能に比例する。性能が半分のコンピューターは半分のコインを得る、 それだけだ。

ああ、なるほど…… それぞれの試行はルーレットの一回の回転のような ものか、他のすべての試行から独立していて、CPU 性能が高いほど 他のノードよりも当たりを多く引ける、と。残念ながらこちらが複雑な数学を 理解する能力は、暗号への興味の高さに反比例するのだ (:

経過を教えてくれ。何か問題があれば debug.log を送ってほしい。 それだけで何が起きたか分かることが多い。

了解した……

— Dustin D. Trammell dtrammell@dustintrammell.com http://www.dustintrammell.com

原典の外部ソース

https://en.bitcoin.it/wiki/Source:Trammell/Nakamoto_emails
2013 年 11 月にダスティン・トランメルが原文ママで公開。完全な mbox アーカイブはトランメルのブログ (https://blog.dustintrammell.com/i-am-not-satoshi/) から Satoshi_Nakamoto.zip として配布された