- スパマーのボットネットは送信課金型のメールフィルターを いとも簡単に消費し尽くしてしまうだろう もし POW トークンが有用になり、特にマネーになったとすれば、マシンが アイドル状態のままで放置されることはなくなる。ユーザーは自分の コンピューターが自分のためにお金を稼いでくれることを期待するように なる(報酬が運用コストを上回ると仮定して)。稼ぎをボットネットに 盗まれているコンピューターは、現在よりも所有者の目に付きやすくなる。 したがって、その世界ではユーザーがコンピューターの保守と ボットネット感染の駆除により真剣に取り組むようになる、と 期待してよいだろう。
POW トークンに価値があるとすればスパムを抑制するもう 1 つの要因がある: スパムから POW トークンを刈り取るために、人々が大量の偽メール アカウントを立てる動機が生まれる。実質的に、POW を回収するだけで メッセージは読まない自動化されたメールボックスで、スパマーを 「逆スパミング」することになる。偽メールボックスと実在の人間の 比率が高くなりすぎて、スパムが採算に乗らなくなる可能性がある。
このプロセスは、そもそも POW トークンの価値を確立する可能性も持って いる。ボットネットを持たないスパマーは収集者からトークンを買えるからだ。 買い戻しが起きれば一時的にはスパムが増えることになるが、それは 収集者がスパマーを食い物にする自滅的な循環を加速するだけだ。
興味深いことに、e-gold 系のシステムのうち 1 つには、すでに「ダスティング」 と呼ばれるスパムの一形態が存在する。スパマーは取引のコメント欄に スパムメッセージを入れるために、ごく少量の金(ゴールド)の塵を 送り付けるのだ。もしユーザーが受け取りに応じる最低金額を設定できる ようにする、あるいは少なくともメッセージを伴う場合の最低金額を設定 できるようにすれば、ユーザーは「スパムを受け取るためにいくらもらうか」 を自分で決められるようになる。
Satoshi Nakamoto