
『Bitcoin Magazine』は2012年、ミハイ・アリシエとヴィタリック・ブテリンによって共同創刊され、初の印刷版は2012年5月に発行された。ビットコインに特化した最初の印刷媒体であり、業界で最も長く運営されているビットコイン専門ジャーナリズム媒体の一つである。
媒体の系譜は、アリシエが運営していた以前のブログBitcoin Weeklyに遡る。ブテリンは2011年から1記事約5 BTC (当時のレートで約3.50米ドル) で同ブログに寄稿していた。Bitcoin Weeklyの小規模ながら熱心な読者層から、長文形式の継続的なビットコインジャーナリズムへの需要があるとアリシエは判断し、オンラインと印刷の両形式でブログから雑誌への展開に踏み切った。
2012 ~ 2014年の時期、Bitcoin Magazineはビットコインプロトコルの仕組み、採掘経済の研究、アルトコインプロジェクトの紹介、新興のガバナンス論争 (ブロックサイズ、採掘の集中化、Mt. Gox崩壊後の取引所セキュリティ等) への論評、開発者へのインタビュー等、長文記事を発表した。この期間のブテリン自身の著者アーカイブには個人寄稿が数十本残っており、ビットコイン初期ジャーナリズムにおける同一著者の作品群としては比較的大きなものの一つとなっている。
ブテリンが2014年にイーサリアムプロジェクトを主導するため離脱した後、Bitcoin Magazineは別の編集体制で継続運営された。2015年にBTC Inc. に買収され (アーロン・ファン・ヴィルダム、ピート・リゾらが後年に編集を引き継ぐ)、2026年時点でも運営が続いている。
2012 ~ 2014年の記事アーカイブは、ビットコインのローンチ期とブロックサイズ戦争の間の同時代の一次資料としてかなりの規模を持つ。また、ここはブテリンがビットコインに最も活発に関わっていた時期の活動拠点でもあった。イーサリアム白書 (2013年末。原文はブテリン参加者ページで参照できる) と、その後に続く分岐とアルトコインの系譜の起点となった作品群も、ここで生み出された。
2012年5月号の正確な発行日は二次資料間で一致しておらず、オンライン版の公開は印刷版より数か月先行していた可能性が高いものの、公開記録上の正規のローンチ日は存在しない。



